DON'T THINK,FEEL!”(考えるな、感じろ!)・・・ブルース・リーの代表作「燃えよドラゴン」の 冒頭で弟子に技を伝授するシーンでの台詞ですが、至極名言だと思います。
かつて日本には、「腰、腹」、「キレ、シメ、タメ」等、身体動作の規範を表した言葉が生まれたように、 「身体で感じとり、身体で覚える」、身体内部の感覚を研ぎ澄ました巧みな身体づかいが尊重、実践されていた時代がありました。箸や日本刀に象徴される「一器多用」な道具とそれを巧みに操る(ハードとソフトが融和した)動き・型の存在、そこには日常の所作のみならず、 武術、茶道、華道、能等、分野・閾を越え、鋭敏な感覚による自己観察と身体動作の原理原則となる型が結合した 日本独自の身心一如の文化の基礎が形作られていたのです。
しかし、生活環境・様式が一変し、全般的に運動性が低下した現代、人の感覚は殆ど頭脳と視覚に集中し、自らの身体を内部観察する習慣が欠落してきたことで、これらの身体知は風化しつつあり、身体感覚は次第に鈍磨してしまいました。そしてそれは立つ・座る・歩くという日常における身体運動の基本姿勢の崩れ・歪みや呼吸の乱れを生み、身体的不調だけでなく、今日では、個人の精神的安定感をも喪失する大きな要因になっていると考えられています。
近代、フィットネスという概念とともに、現代人の健康増進・回復法の主流となった欧米から上陸した 身体運動法は、解剖学・生理学・生化学・バイオメカニクス等、科学データに基づき、分析・体系化されたメソッドにより、 客観的身体の理解度を高め、誰でも比較的簡単に安全性・効果性・効率性を配備した身体運動を実践できるという 大きなメリットを産みました。しかし反面、それは元々、欧米人の体質・体型・思想に合ったもので、 外面的・部分的効果重視であり、内面の感覚を研ぎ澄まし、身体を統合していくという観点が欠如していることも事実です。
昨今、武術やヨーガ、様々なボディワークが再び注目を浴びるようになったのも、これを補完し、より主体的かつ統合された身体づくりが求められてきたことの現われだと思われます。
今回、『身体の気づき BODY AWARENESS』をテーマとして、身体深部に眠っている感覚を引き出して覚醒し、 より快適で精度の高い身体づくりをしていく方法を探究していきたいと考えています。
身体(感覚)から得られる情報は、頭で考えるより数百倍、数千倍の量があるといわれています。
前述したように、元々、高いレベルの感受性を身体に内在する日本人が、既存の運動法・運動理論の利点は享受しながらも、 今一度、古の英知(伝統的運動原理)を紐解いて、身体感覚を練磨し、自己の身体変化の気づきを通して身体運動法を 再構築していくことが、フィットネスの進化を実現する大きな鍵を握っていると思います。日本発、新しいフィットネスの夜明けを予感しています。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております
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